クサギ(臭木)の実を使って染める方法

臭木(クサギ)染め




今日はクサギの実を使った染め方を紹介したいと思います。

秋になるとクサギはターコイズブルーの実をつけます。その実を使って青色が染められるのです。

くさぎの実

それでは早速染めてみましょう!

クサギ染めに必要なもの

クサギの実 (染めたい量の3倍〜)
布や毛糸など
※コットンや麻を染める場合はたんぱく処理が必要になります。
詳しい方法はこちらをどうぞ

菜箸
ザル
濾し布
媒染剤 (ミョウバンなど)
※媒染剤についてやキッチンで作れる媒染剤の作り方はこちらを見てくださいね!

クサギ染めの方法

1.クサギの木を潰す

潰した臭木の実

2.鍋に潰したクサギの実と水を入れて15分煮る。その後冷めるまで放置する。

クサギの染色液作り

クサギ染色液

3.濾す。ザルの上にさらしの布などを敷いて濾します。
(今回は不要な布袋を使いましたが、着なくなったTシャツなどでもOKです)

染色液を濾す作業

4.染める布などは水で、ウールは40℃くらいのお湯に浸して、軽く水気を切ってから染色液の中に入れ、中火で30分くらい煮ます。

臭木の染色液

5.水の色が透明になるまで洗います。(ウールの場合は40℃くらいのお湯で)

洗う

6.媒染液に入れて5分間煮て、媒染液が常温になるまで放置する。

アルミ媒染液の中のクサギ染めした毛糸

7.最後に水で洗う。(ウールの場合は40℃くらいのお湯で)

クサギ染毛糸

8.洗濯機の脱水に2分くらいかける。

9.風通しのよい日陰で乾かせば完成!

クサギ染め

低木とはいえ、はしごがないと採れない所に実がついていることも多く、おもいのほか実を集めるのが大変でした。
そのため、ほんのちょっとしか染めることができませんでしたが、クリアな水色に染め上がりました♪

今回は毛糸に対して約3倍の重さの実で染めました。

クサギ(臭木)染め媒染剤による色の違い

クサギ染め色

上の写真で確認いただけるように、銅媒染は少し緑がかったくすんだ青に染まりました。
クサギ染めの毛糸1年後
上の写真はクサギ染めをした毛糸の1年後の様子です。
1度も洗濯することもなく、ほとんど日の光も浴びていませんがこの通り。残念ながら退色しやすい染料といえるでしょう。

クサギ(臭木)はどこで見つけられる?

臭木の実

クサギは日本全国に自生するシソ科の落葉樹です。

8月ころジャスミンに似た白い花を咲かせます。
その後上の写真のようなド派手なピンクのガクが開くと中に青い実を見つけることができるはずです。

日当たりのよい原野などを好みますが、森と道の境界線のような所でよく見かけます。
ヤブから森に遷移するときに最初に侵入する最初の木の一つなのだそうです。

クサギは葉っぱを揉むと悪臭がすることからクサギ=臭木と名付けられました。
名前からして相当臭いんだろうなと恐る恐る葉っぱの匂いを嗅いでみましたが…???

「べつに臭くないじゃん」というのが私の感想。なんとなく漢方薬のようなどこかで嗅いだことのある匂いでした。

なので「手に匂いがついてとれなくなったらどうしよう」などとあまり心配しなくても大丈夫ですよ

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