よもぎは草餅にして美味しいし、漢方でも生薬として使われるすごい雑草。
今回はそんなよもぎを使って、草木染めをする方法を丁寧に紹介いたします。また、緑に染めたい人におすすめの裏技もあるんですよ。
よもぎ染に必要な、布のタンパク処理の方法や、媒染剤を手作りする方法も紹介しているので、合わせて見てみてください。
よもぎはなんと日本全国に自生しているそうです!
河原など、よもぎがたくさん生えている場所も見つけやすいので、気軽に染め物を楽しむことができると思います。
それではさっそくよもぎ染めの方法を見ていきましょう。
材料
よもぎの葉 (染めたい布の2〜5倍の量)
布
鍋
ボール
菜箸 (長めが使いやすいです)
媒染剤 ・・・ ミョウバン、鉄、銅 家庭にあるものでできる媒染剤の作り方は→こちら
ゴム手袋 (必要であれば)
ミキサー
化学繊維以外の布(綿、麻、ウール、シルク)を使用します。
シルクやウール、使い込んだコットンは染まりますが、新品のコットン、麻はそのまま入れてもほとんど染まりません。豆乳を使ってたんぱく処理が必要になります。
たんぱく処理の方法はこちら
染め方
1 摘んできたよもぎを洗い、茎やゴミを取り除く。
2 お鍋によもぎと、よもぎがひたひたになるくらいの水を入れて、15分くらい煮込みます。
3 煮汁ごとミキサーにかけ、できるだけ細かくします。
※注意点よもぎの繊維は固くしっかりしているので、ミキサーの葉に絡まってしまうことがあります。
4 布などでこして、よもぎを取り除きます。
5 よもぎの染め液に染めたいものを入れ、30分くらい煮ます。
この時、染める布をゆったり泳がせることができるくらいの水の量が必要です。足りないようなら水を足します。
5 ミョウバン、銅、鉄などお好みの媒染剤を使って色を定着させます。よもぎの葉のような、緑色に染めたい場合は、銅媒染がオススメです。
上の写真は左が銅媒染、右がアルミニウム媒染で染めたものです。
銅媒染のほうが、緑が濃く現れます。
自然界は緑であふれていますが、緑に染めるのはとても難しく、また、定着性がないため、日本では刈安などで黄色に染めてから藍の青色をのせて緑色を表現していました。
今はきれいな緑色をしていますが、3カ月くらいたつとだんだん緑が薄くなり、黄色みが強くなっていきます。
緑色の色素は植物のクロロフィルの中にあるので、そのクロロフィルをミキサーにかけ、壊すことによって緑色の色素を抽出しやすくします。
上の写真はミキサーにかけることなく、葉っぱを煮出しただけの染液で染めた毛糸、下の写真はミキサーにかけてから染めた毛糸です。やはりミキサーにかけたほうが、緑が強くでるようです。
よもぎの効能
日本のハーブの女王と呼ばれる「よもぎ」は、とてもパワフル。
嬉しい効能がいっぱいです!
よもぎにはクロロフィルは、食物繊維の5000分の1の大きさで、腸内の有害物質を体外に排出する、デトックス効果。健胃、下痢止めなどの効果もあるそうです。
韓国で有名なよもぎ蒸しやよもぎ湿布など、外用薬として使われることも多いですよね。
体を温める効果や、月経不順を改善したり、婦人科経の病に効果があるそうです。
よもぎを煎じたものをお風呂に加えた、よもぎ風呂は、自宅でも簡単にできるので、オススメです!
殺菌作用や保湿力もあり、お肌のトラブルにも効果があるそうですよ。
よもぎの染めをしていると、その香りをかいでいるだけでリラックスした気分になりますが、それもそのはず。
よもぎの香りの成分、シネオールは脳神経を鎮め、ホルモンのバランスを整える効果があるようです。
よもぎ染めをしている時、オススメなのは、スチームフェイシャルエステ!
周りから見たら「あの人何やってるのかしら?」という状況ですが(笑)気持ちいいですよ〜
顔を洗って、立ち上がる湯気に顔を近づけてみれば、香りを楽しみつつ、スキンケアになるのではないでしょうか。
くれぐれも、やけどやコンロの火が服に燃え移らないように注意してくださいね!
よもぎで染めた服。お肌にも優しそうですね。
緑色の定着性はありませんが、よもぎの香りに癒やされ、春を感じるだけでもいいものですよ。
コメントを残す