やぶまお(藪苧麻)染めの方法

やぶまお染め毛糸、靴下




今日はやぶまおを使って染める方法を紹介したいと思います。

やぶまおは秋に染める植物で、赤みのある茶色(鳶色)やベージュに染めることができるんですよ。

私は「やぶまお」と聞いてすぐに「あれか」と姿形が頭に浮かんだあなた。すごいですね!
私は草木染を始めるまで名前を聞いたことも、気に留めたこともない植物でした。でも染めてみたら案外いい色になりました。

やぶまおとは日本全国に生えているイラクサ科の植物です。

下の写真がその「やぶまお」

ギザギザした葉っぱと秋に白いモシャモシャっとした白い穂が出します。茎がところどころピンクっぽい色になっているのも特徴の一つです。ヤブマオ

それではさっそく染めてみましょう!

やぶまお染めの材料

・やぶまおの茎、葉
(染めたい布などの約5倍)
・大きめの鍋
・ボール
・ザル
・こし布(さらし布、いらなくなった布、キッチンペーパーなど)
・菜箸
・媒染剤

媒染剤は色を定着させたり、発色させるために入れる液体です。
主に金属(アルミニウム、鉄、銅など)を水に溶かして使用します。
簡単に手作りできるので、作ってみてくださいね。
1番手軽なのがアルミニウム媒染です。
アルミニウム媒染はミョウバンのことで、スーパーで売っています。
詳しい手順はこちらを見てください

・染めたい布など
化学繊維以外の布(綿、麻、ウール、シルク)を使用します。

シルクやウール、使い込んだコットンは染まりますが、新品のコットン、麻はそのまま入れてもあまりど染まりません。
豆乳や濃染剤と呼ばれる薬品を使って事前に処理しておきましょう。この処理はたんぱく処理とも呼ばれています。
たんぱく処理の方法はこちら

やぶまお染めの方法

1.刈り取ったやぶまおを5cmくらいの長さにざっくりと切る

切ったやぶまお 草木染め

2.水で洗い、切ったやぶまおがひたひたになるくらいまで水を入れる

やぶまお

3.中火で15分くらい煮たら火を止めて冷めるまで放置する。(赤みを強く出したいときはそのまま1日寝かせましょう)

やぶまお染色液

今回は2日寝かせました

4.ザルにこし布をしいて茎や葉などをこします。こしたら1番液の完成です。

こす

今回はいらなくなったTシャツを使いました

やぶまお染色液

染色液の色はこんな感じ↑

5.染めたい布は水に浸して軽く絞っておく。ウールはぬるま湯に浸しておく

6.染色液に5を入れて菜箸でかき混ぜながら中火で15分くらい煮て、人肌まで冷ます。

 

やぶまお染め

7.ぬるま湯で軽く洗う

8.お好みの媒染液に入れて、10分くらい火にかけ、人肌まで冷ます。

草木染め やぶまお 媒染液

9.ぬるま湯でよく洗う

10.洗濯機の脱水機に2分くらいかける

11.風通しのよい、日陰に干せば完成!

やぶまお染 作品

やぶまお染めの色

やぶまお染め 毛糸

上の写真はアルミニウム媒染で染めた毛糸です。

1番液で最初に染めた毛糸は赤茶色、その残りの染色液で染めた毛糸が真ん中です。

2番液で染めた毛糸に比べて1番液で2回目に染めた毛糸の方が若干黄色が強く出ました。

アカソ染めの毛糸とアカソ(植物)が机の上に飾られているアカソ(赤麻)染めの方法

同じイラクサ科の植物アカソでもっ染色が楽しめます。

 

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