染色は繊維分子と染色分子の結合しやすさでよく染まったり、染まらなかったりします。
シルクやウールは染まりやすく、コットンなど植物性の繊維が染まりにくかったりするのはそのため。
コットンや麻は植物性繊維を濃く染め上げたい場合、染色前に濃染処理を行います。
このひと手間がたんぱく処理などと呼ばれているのです。
方法は薄めた豆乳に浸けておくだけ。難しいことは何もありません。
一つだけ気をつけたいポイントは、お天気です。
豆乳を染み込ませた後乾燥するので、お天気の良い日を選んで作業を行ってくださいね。
投入によるタンパク処理の方法
1 新品のものは一度洗濯します。
2 豆乳を倍の量の水で薄めたものに染める予定のコットンや麻を染み込ませます。布が浸かるくらいの量を用意してください。
※牛乳でもできますが、牛乳の方が匂いがキツイです。
3 30分以上浸けておいた後、洗濯機で30秒ほど脱水し、干します。
乾燥すれば草木染めに使用できます♪
濃染剤
ここまで手軽にお店で購入できる「豆乳」を使ったたんぱく処理の方法を紹介してきましたが、濃染剤と呼ばれる薬品を使って処理する方法もあります。
使用方法は使用する濃染剤によって違ってくるようです。
私が使ったことがあるのがこのディスポンと呼ばれる商品。
ディスポンの成分は特殊カオチン性高分子。
特殊カオチン性高分子といわれても…?という感じですよね笑
カチオンは陽イオンのことらしく、商品の販売会社SEIWAに教えていただいたのですが、環境への負担は特にないそうです。
ディスポンの使い方
1.80〜90℃の熱湯に1リットルにディスポンを3〜4ml入れ、布などを20分くらいゆらゆらと動かします。
2.水で洗いする。
詳しくはこちらをご覧ください↓
「ディスポンの使い方&レポート」
草木染では、化学繊維は絶対に染まらない?
結論から申し上げますと、化学繊維の素材によって染まったり染まらなかったり。
ナイロンは染まりますが、ポリエステルは染まりません。
上の写真は藍の生葉染めをしたときに使った洗濯用ネットです。
何度も洗濯をしているのにも関わらず、元通り真っ白になってはくれません。だんだん薄くはなっていきますが、結構しぶといです(笑)
ちなみに、右側に移っている三角形の模様のあるネットは新品の状態で染色に使用しました。
草木染めで染めやすい素材
草木染めでは、ウールやシルクは濃く染めることができるとお話しました。染色材料によってはウールやシルクに比べると、ちょっと薄いな〜と感じてしまうこともあるかもしれません。
コットンでも、染色専用の商品が販売されているのをご存知ですか?
草木染めを楽しむ方の中には、環境に優しいオーガニックコットンをチョイスしている人お少なくないと思います。しかし、よりしっかりと染めたい!と考えるのではれば、染色用のTシャツやストール、ハンカチなどを選ぶとよいです。
オーガニックコットンは精錬をしていないものが多いです。
精錬はコットンの葉カス、油などを薬剤を使用して除去する作業をいいます。
また、染色用ではないTシャツを染めると縫製の糸の部分だけ色があまりそまらないということも起こります。
ほつれにくい強い糸を使っているために、染め上がりに差が出てしまうようです。
気になる方は染色専用の商品を染めてみるとよいかもしれませんね。
濃染処理しないほうが色が長持ち?!
ここまで「濃染材を使うと濃く染まるよ」とお話ししてきましたが…
先日京都の染物屋さんとお話しする機会がありました。
そこで衝撃的なお話を聞くことに!
「濃染材を使用するとその分退色も早くなるので、うちは使ってません」
なるほど。濃染処理すれば染めあげた直後は一時的に濃く染め上げることができます。
でも、その後洗濯や太陽の光によりダメージで、退色していくスピードが早くなってしまうということですね。
同じ条件下で濃染処理したものとしないものの退色実験をしていないのでなんともいえませんが、なんとなく感覚的にそんな感じがするような…という感じです。ご参考までに。
[…] ール、使い込んだコットンは染まりますが、新品のコットン、麻はそのまま入れてもほとんど染まりません。豆乳を使ってたんぱく処理が必要になります。 たんぱく処理の方法はこちら […]
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