萩染めの方法

萩染めの毛糸と萩の花




今日は萩の枝や葉を使った染め方を紹介したいと思います。

ピンク、赤、紫が混じった小ぶりな花を咲かせる萩。その可憐な花が咲き終わった10月に萩染めをしてみました。

虫たちが静かになり、足の冷えが気になり始める。
そんな秋の深まりを実感すると「また寒い冬がやってくる」と、ちょっと憂鬱な気持ちになってしまうこともありますよね。

そんな日は草木染めでもしてみませんか?

現れる色との出会いが気持ちを明るくしてくれるかもしれませんよ。

萩染めに使うもの

  • 萩の茎・葉 (染めたい量の5倍〜)
  • 布や毛糸など
    ※コットンや麻など植物性素材を染める場合、たんぱく処理をしないとあまり染まりません。
    詳しい方法はこちらをどうぞ
  • ざる
  • こし布
  • 菜箸
  • 媒染剤 (ミョウバンなど)
    ※媒染剤についてやキッチンで作れる媒染剤の作り方はこちらをご覧ください。

萩染めの手順

萩の枝

今回は葉のついた萩の枝を切り取って染色に使いました。

1,萩の茎、葉を3cmくらいに切る

切った萩

染色に必要な量が多いと、この作業が1番大変!

2,水でざっと洗う

3,鍋にひたひたになる位水を入れ、30分くらい火にかける

萩染めの手順3

4,火を止めて冷めるまで放置する。

宮城野萩の染色液

5,ザルの上にこし布を敷いて、萩の枝・葉と染色液を分ける

※これが1番液。こして残った茎・葉に再び水を加えて煮ると2番液ができます。

ザル・濾し布・鍋

鍋の上にザルを置き、布を上に敷きます。

6,染めたい布などは水で濡らし、ゆるく絞っておく。毛糸や羊毛は40℃くらいのぬるま湯に濡らす。

7,染色液を沸騰させ、染めたい布などを入れる。その後15〜30分くらい中火にかけ、冷めるまで放置する。
萩染めの行程6

8,水が透明になるまでよく洗う(ウールは40℃くらいのぬるま湯)

9,媒染液に入れて15分位煮て、冷ます

銅媒染

10,水が透明になるまでよく洗う(ウールは40℃くらいのぬるま湯)

11,洗濯機で2分くらい脱水する

12,風通しのよい日陰で乾かす

萩染めの色

萩染めの毛糸

どちらも1番液で染めた毛糸です。
左側がアルミニウム媒染ですが、若干黄色の強い緑黄色、銅媒染ではくるみ色に染め上がりました。

秋の七草の一つ萩:生えている場所

萩の花

北海道の中部・北部を除く全国に生えている、マメ科の低木です。
日当たりのよい山や野原などを好み、7月〜10月にかけて花を咲かせます。

鑑賞用として植えられていることも多い植物です。
萩は11月〜2月にかけて剪定されます。
その場合、地面から20cmくらいを残し、後はバッサリと切ってしまうことが多いようなので、たくさん欲しい人は剪定時期がチャンスです。

私は萩は秋の七草の一つだということを草木染めをすることで知りました。
春の七草は「七草粥」にして食べるので、「萩も食べれるんだ!」と早合点。

秋の七草は食べるのではなく、花を愛でるものなんですね。

萩の根っこには薬効もあり、婦人科系の病に効果があるのだとか。

ちなみに秋の七草は女郎花(おみなえし)、尾花(おばな=ススキ)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)葛、そして萩なのだそうです。

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