胡桃(くるみ)染めの方法

胡桃染の毛糸と生のくるみが胡桃染の布の上においてある




茶色になる染料は色々とありますが、くるみ色に染めることができるのはやはりくるみだけ。このなんとも言えない色合いが私は大好きです。
くるみ染めはの硬い種の周りの実や枝や葉を使って染めることができます。
今回は青や茶色くなった実を集めて染めてみました。

くるみ染めに必要な材料

葛の蔓で編んだ籠にくるみが入っている
  • くるみの果実 (目安として染めたい量の3倍〜)
  • 布や毛糸など
    ※コットンや麻などの植物性素材を染める場合、たんぱく処理をしないと染まりが悪くなってしまいます。
    詳しい方法はこちらをどうぞ
  • 金づち
  • 軍手
  • ビニール袋
  • ざる
  • こし布
  • ボウルやたらい、バケツなど
  • 菜箸
  • 媒染剤 (ミョウバンなど)
    ※媒染剤についてやキッチンで作れる媒染剤の作り方はこちらをご覧ください。

くるみ染めの方法

1.くるみをバケツなどでざっと洗う
2.くるみを金づちなどを使って殻と実を分ける

ビニール袋に入ったくるみを金槌で叩く

くるみの殻と実を分ける時、くるみの汁が手につくとなかなか取れません。軍手やビニール手袋を着用することをおすすめします。

3.鍋に実と水を入れて(ひたひたになるくらい)煮る。
人肌になるまで放置する。
今回は1時間中火で加熱後、そのまま朝まで放置。次の日沸騰してから10分加熱し、人肌くらいになるまで放置しました。

くるみの果実と水が鍋に入っている

4.ザルの上に布を敷いて、染色液を濾す。

くるみの果実をザルで濾している

くるみは2番液も素敵な色に染まるので、濾した実は捨てずに鍋に戻します

5.染めたい布などを水に濡らして軽く絞る。
※この時、ウールはちょっと注意が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。

透明のボウルに白い布と水が入っている

6.染色液に入れ、ゆったりと泳がるようにして加熱する。布が染色液から出てしまう時があります。そのような場合、時折布を菜箸などで動かし、同じ場所が染色液から出ないように注意しましょう。
今回は1時間中火で加熱後、人肌になるくらいまで放置しました。

7.水でよく洗う

胡桃染めの布を水で洗っている様子

8.媒染液に入れて煮る
15分間加熱して、人肌くらいになるまで放置しました。
媒染液について詳しいことはこちらをご覧ください。

銅媒染液に入った胡桃染の毛糸

9.水が透明になるまで洗う

10.洗濯機の脱水に30秒間かける

11.風通しのよい日陰で干す

今回私はこんな感じで染めてみましたが、染色液に浸けておく時間などは絶対こうしなければならないというわけではありません。
あくまでも「このくらいの量で、このようにやったらこんな色が出たよという感じ」
なので、時間がない時に染色時間を短めにしたり、逆に放置する時間が長くなったからといって、失敗するということではないのでご安心ください。
逆に、全く同じ手順、同じ量で染めたからといって同じ色が出るとは限りません。その理由は、採集した植物が育った場所や採集する時期によって、含まれる成分が違うからです。その時々に現れる色合いを楽しんでくださいね。

くるみ染めの色

胡桃染め毛糸右がアルミニウム媒染左がどう媒染
左アルミニウム媒染(1番液)銅媒染(2番液)

毛糸はアルミニウム媒染ではちょっと赤みのあるくるみ色に、銅媒染ではマットな感じのくるみ色に染まりました。
下に敷いてある布は手前が1番液・アルミニウム媒染、奥が2番液・銅媒染です。

今回はこのくるみの実約1kgを使って、30gの毛糸2玉、コットンの布約30gを1番液で染めました。
2番液でも1番液と同量(30gの毛糸2玉、コットンの布約30g)を染めました。

胡桃染めした布 媒染剤による違い アルミニウム・銅・鉄・媒染剤なし

当然ですが、1番液は濃く、2番液は優しい色合いに染まります。

胡桃染めした布 媒染剤による違い アルミニウム・銅・鉄
コットン

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